海の地政学
ここ1、2年なかなか本を読めていなかったのだが、コロナ禍の在宅生活にも慣れてきて時間の使い方も少しずつ見えてきた気がするので、また本を読み始めた。
今回の本は「海の地政学」。
数百年の昔から続く世界の海の力関係を時系列に説明しており、ポルトガル・スペインの時代からアメリカの時代、さらにはまさに今起きている中国の国際ルールへの挑戦、そしてその中での日本の立ち位置がわかりやすく読みやすく書かれていて非常に学びになった。
小さい頃から地図が好きだった私にとっては「変なところにあるイギリス領」などの理由がはじめて理解できたのが嬉しかったし、この400年という間でも世界の海の状勢が何度もダイナミックに変わっているということが理解できた。そして、現在当たり前の用になっている国際ルールが実はごく最近出来たもので、そしてアメリカは全面的には今の国際法に従っているわけではない(国連海洋法条約に加盟していない)ことも理解できたし、最近たまにニュースなどで耳にする中国の「領海法」についてもその位置づけがよく理解できた。
最近の東シナ海、南シナ海の状勢や関連するニュースを読むための予習としてオススメしたい。